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莨入

たばこいれ

漆塗提莨入うるしぬりさげたばこいれ

菖蒲藍染抜腰差莨入しょうぶあいそめぬきこしさしたばこいれ

小桜藍染抜一ツ提莨入こざくらあいそめぬきひとつさげたばこいれ

菖蒲染抜かます

花唐草更紗懐中莨入はなからくさかいちゅうたばこいれ

提莨入の図

腰差莨入の図

一ツ提莨入の図

かますのかぶせを開いた図

懐中莨入の図

莨入
刻み莨(きざみたばこ)と煙管(きせる)による喫煙の習慣は南蛮貿易と共に栄え、嗜みとして流行しました。
莨入れは主に叺(かます)と呼ばれる刻み莨を納める袋と煙管を入れる筒状の袋から成り、腰に提げる形式、携行の方法によって形状が異なります。
素材には革の他に名物裂や木・竹・種子等の例も見られ、金具や根付にも多くの材を用いて様々な装飾が施されました。

  • 提莨入さげたばこいれ

    提莨入れは、主に叺(かます)と煙管袋(きせるぶくろ)と緒締(おじめ)と根付で構成されています。 提莨入は根付を帯に提げて携行(けいこう)する莨入の代表ともいえます。印傳の提莨入の多くは存在感のある根付や緒締が付属(ふぞく)されているのが特徴です。根付には玉や象牙(ぞうげ)・木・角などの素材が用いられ、扁平(へんぺい)な円形に加工し饅頭形(まんじゅうがた)にしたものや牙彫(げちょう)・木彫(もくちょう)のものが見られます。 また「火はたき」と呼ばれる皿形の根付は灰皿(はいざら)として実用的に用いられた独特な細工です。

  • 腰差莨入こしさしたばこいれ

    腰差莨入れは、主に叺(かます)と煙管袋(きせるぶくろ)と緒締(おじめ)で構成されています。 煙管袋を腰に差して持ち運ぶ為、根付は付属されておらず、素材の多くは硬質なものとなっています。印傳の腰差莨入は滑りにくいという鹿革の特性が活かされ、叺と煙管袋が一揃いになっているものもあります。 玉状の緒締(おじめ)には貴石やガラス玉・木・牙・彫金(ちょうきん)や象嵌(ぞうがん)が施された金属などが用いられています。

  • 一ツ提莨入ひとつさげたばこいれ

    一ツ提莨入れは、主に叺(かます)と緒締(おじめ)と根付(ねつけ)で構成されています。 当館収蔵資料の一ツ提莨入の多くは鎖(くさり)ではなく紐(ひも)で作られています。根付は円形で鏡蓋(かがみぶた)と呼ばれる象牙や木で受け皿を作り装飾を施した金属の蓋がついた例も見られます。

  • 叺かます

    刻み莨(きざみたばこ)を入れる袋を叺(かます)といいます。 かぶせがあり、刻み莨が出ないように作られています。かぶせを留める鞐(こはぜ)は大半は爪形になったものが用いられていますが、彫刻された金具が裏座(うらざ)にあることもあります。 煙管袋は煙管を入れて携行(けいこう)する袋です。細長い筒状で6~7cm程の切り込みがあり、煙管の取り出しがし易くなっています。

  • 懐中莨入かいちゅうたばこいれ

    懐中莨入れは、主に叺(かます)と煙管袋(きせるぶくろ)で成り、叺と煙管袋はそれぞれ独立した構成です。懐(ふところ)に入れて持ち運びます。 叺と煙管袋は揃いの模様が施されています。女性用の懐中莨入は「女持ち」とも呼ばれたそうです。