- 2025年11月19日
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鹿革は柔らかく、模様付けなどの加工がしやすい特長があり装飾性をもたせることができます。燻技法は藁や松脂などを竈に入れ燻し、上部の穴から出る煙を太鼓と呼ぶ筒に貼った革にあてる作業を行います。これにより鹿革が柔らかくなり、茶褐色系の色や模様を施すことも可能となり、稲作の盛んな日本で鹿革の利用と共に古くから行われていました。煙で革を染める起源は明らかではありませんが奈良時代の正倉院の宝物にも燻す技が用いられたと考えられています。燻した鹿革は「くすべがわ」「ふすべがわ」とも称され、燻鞠・燻革威として蹴鞠の鞠や鎧の威などに用いられました。また時代が下るとその実用性から袴や火事装束、足袋などにも活かされるようになりました。
主な材料には稲藁が使われ、松葉や松根を入れて色の濃淡や定着を図り、材料や煙をあてる時間等によって淡い茶色から鼠色・鶯色まで染め出すことが可能です。さらに模様を施すには「糊置き」「糸掛け」があり、糊や糸の部分が防染されて白い模様が表れ、糸の巻き方の工夫によって縞だけではなく格子・鶉巻など多様な模様が生まれました。
煙で鹿革に色や模様付けを行う伝統的な染革の技は、柔らかな褐色の階調と独特な模様を表現しています。
【鹿革の装飾 ー紋章ー 令和7年11月22日(土)~令和8年2月15日(日)】
※休館日令和8年1月1日・2日
