印傳博物館について

印傳博物館について

 

甲府の町は昭和20年7月6日の空襲によって焼け野原となりました。

店も蔵も焼失し、何とか焼けずに遺された印傳屋の数少ない資料は、開かずの間と呼ばれた部屋で貴重品として扱われていました。

昭和から平成に変わり、次第に鹿革の資料の散逸を目にすることが増え、時折挙がっていた博物館の話は現実的になりました。

準備室では荒川浩和先生に御監修いただき、資料の取り扱い等を学びました。全国各地から資料を集め、平成11年の秋に開館し、現在の収蔵庫には多くの資料が保存されています。

大きな穴が開いているもの、真っ黒になっているものも沢山あります。試行錯誤して作られたことや代々大切に使用したことを感じる鹿革工芸品は、昔を知る重要な資料となっています。

印傳博物館は、小さいながらも世界で一番初めに創られた「鹿革や印傳に関する資料の博物館」です。日本の鹿革工芸や甲州印傳の文化を後世に傳えていきます。