印傳のさまざま―燻―

印傳のさまざま―燻―

鹿革の装飾にはいくつかの方法があり、代表的なものに「燻」「漆付け」「更紗」と呼ばれる技法があります。
燻技法は太鼓と呼ばれる大型の筒に白革を貼り付け、竃の上部にある穴から出る煙で革を染め上げる独特な技法です。
燃やす材料は主に稲藁が多く用いられ、白い煙によって茶褐色系に染まります。煙を当てる時間によって色の濃淡を出し分け、糸掛けや糊置きをすることによって、縞や紋・小紋など様々な模様を表します。

熱や煙を当てると鹿革は繊維が変化して柔軟になります。そのため、古くから提げ物をはじめ革羽織や火事頭巾などに多用されてきました。

平成26年3月21日~6月15日(この展示は終了しています。)