お問い合わせ
開催期間
2004年3月12日(金) ~ 5月23日(日)
甲州印傳は、一つ一つ手作りによる工芸品であり、また身近な携帯品でもあることから、顧客の要望に応えて誂え製作が古くから行われてきました。
誂えには好みと名入れがあります。好みは、入れや財布などの形・模様・金具などを顧客の好みに応じて仕立てることです。誂えの意匠は、顧客にとって美意識の反映であり、洒落や粋を競い合うこだわりの表現でした。
名入れは、顧客の名・屋号・紋章などを染め出すことで、所有・所属を明示し、宣伝の役割 も果たしました。名入れの好例は、江戸中期以降町人に普及した革羽織です。背・襟・裾廻りに紋・屋号・家名などが表され、意匠化された独特の角文字も使われるなど、当時の人々の遊び心や伊達を誇る意気がうかがえます。
自分の趣向を反映して作られたものの稀少価値を楽しみ、個性的なお洒落を演出できることが誂えの魅力といえるでしょう。
誂えの伝統は、「燻」「更紗」「漆付け」などの技法とともに、現代の印傳にも引き継がれて います。個人をはじめ企業・商店・学校・寺社・町会などの注文に応えて、記念・贈答・祝儀など 多様な用途の誂え品が製作されています。
今回は誂えによる古典作・現代製品をはじめ、名入れ用型紙・見本革などを展示し、様々に自己表現がこめられた印傳をご覧いただきます。
*この展示は終了しております。