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企画展 第102回 印傳の模様ー文字の意匠ー

開催期間

2026年9月19日(土) ~ 11月29日(日)

企画展 第102回 印傳の模様ー文字の意匠ー

鹿革には加工や装飾がしやすい特長があります。一つ一つが手作りであることから顧客の好みを反映した品が製作され、文字を入れる例も多く見えます。日本では古くから文字を絵画的に取り入れる「葦手あしで」「葦手絵あしでえ」があり、風景に和歌の一部が散りばめられた蒔絵まきえなどがのこされています。
鹿革工芸における文字を意匠化した代表例は、武将の鎧兜よろいかぶとに用いられた絵革があげられます。獅子しし牡丹ぼたん不動明王ふどうみょうおうなどの模様と共に「正平しょうへい」や「天平てんぴょう」などの文字が染め出されています。時代が下り、江戸時代以降に多用された革羽織かわばおり裾回すそまわりりには「角字かくじ」が表され、幾何学的きかがくてきに文字を意匠化する手法が取り入れられました。当時注目された「はんもの」「はん」のような謎解なぞときの遊び心も感じられます。
文字には装飾・尚武しょうぶ・信仰・流行・所属・個性の主張等、様々な意味合いがあり、模様との調和によって視覚的な効果が高まります。
技法ではわらなどの煙で着色するいぶしの技法が多く見られ、他にも染めや漆付うるしづけが用いられています。意匠化された様々な文字の構成や当時の人々の洒落しゃれ、美意識をご覧ください。